家政学概論

問題49

家庭生活に関連する法制度についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.「児童虐待防止法」では、保護者以外の同居人による虐待は児童虐待には該当しないと規定している。
2.「DV防止法」では、夫婦間の暴力に対しては他者が介入できないとしている。
3.民法では、直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務があるとしている。
4.「高齢者虐待防止法」では、高齢者の財産を不当に処分しても高齢者虐待には該当しないと規定している。
5.成年後後見制度では、民法における相続人の中から後見人を選択することとしている。

(注)1「児童虐待防止法」とは、「児童虐待の防止等に関する法律」のことである。
2「DV防止法」とは、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」
のことである。
3「高齢者虐待防止法」とは、「「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。


答え:正解 3

1.× 児童虐待防止法では、虐待者の定義を、「親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するもの」としていて、保護者以外の同居人も含まれます。→児童虐待防止法第2条
2.× 法律は、配偶者から暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備することにより、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、この法律を制定するとしており、配偶者からの暴力を受けている者を発見した者、または医師その他の医療関係者などが発見したときは、警察などの担当機関に通報しなければならないとしています。→DV防止法前文及び第6条
3.○ 民法では「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある」としています。→民法第877条
4.× 高齢者虐待防止法では、虐待の定義の一つに、「養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること」とされています。→高齢者虐待防止法第2条第4項
5.× 成年後見人には、相続人のほか、家庭裁判所が最適と判断した人が選任されます。また、誰を成年後見人等に選任するかについては、家庭裁判所が職権で判断するため、これについて不服申立てはできません。

 

問題50

牛乳に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.牛乳のカルシウムと小魚のカルシウムの吸収率は、ほぼ等しい。
2.牛乳は殺菌後20℃以下で保存することが定められている。
3.牛乳に用いた加工食品は、牛乳が含まれていることの表示が義務づけられている。
4.加熱した牛乳表面に生じる皮膜は、乳糖の変性によるものである。
5.ロングライフ(LL)牛乳は、開封後も室温で保存できる。


答え:正解 3

1.× 日本栄養士会によれば、牛乳のカルシウムの吸収率は約40%、小魚のカルシウムの吸収率は約30%とされています。
2.× 牛乳は、殺菌後10℃以下で冷蔵保存するように定められています。→乳及び乳製品の成分規格等に関する省令第7条
3.○ 牛乳を用いた加工食品は、牛乳が含まれていることの表示が義務づけられています。→上記省令第7条
4.× 加熱した牛乳表面に生じる皮膜は、乳糖の変性ではなく、タンパク質の変性により生じたものです。
5.× ロングライフ(LL)牛乳は、保存料などの添加物を使用しないで、加熱殺菌や充填の工程が通常の牛乳よりも保存性に重点が置かれており、未開封の状態で3ヶ月間程度、常温保存が可能とされています。

 

問題51

油脂の劣化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.豚脂・牛脂は、魚油よりも劣化しやすい。
2.直射日光下で劣化が促進される。
3.劣化は加熱温度に影響されない。
4.油脂の劣化が原因で食中毒が発生することはない。
5.油脂は劣化すると粘度が低くなる。


答え:正解 2

1.× 牛や豚などの肉の脂が飽和脂肪酸であるのに対して、魚脂は、不飽和脂肪酸であることから酸化しやすいといえます。
2.○ 油脂は、直射日光下では劣化が促進されます。
3.× 油脂は、加熱温度が高いほど劣化が促進されます。
4.× 油脂は、劣化により栄養価値が低下するだけでなく、毒性が強くなり食中毒を引き起こすことがあります。
5.× 新鮮な油脂は粘性が低く、劣化すると粘度が高くなります。

 

問題52

「日本食品標準成分表」による調味料100g当たりの食塩相当量に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.穀物酢は3.0gである。
2.みりん風調味料は2.0gである。
3.淡色辛みそは6.0gである。
4.こいくちしょうゆは8.0gである。
5.うすくちしょうゆは16.0gである。


答え:正解 5

1.× 穀物酢の食塩相当量は0gです。100グラム当たりのナトリウムの量は6mgです。
2.× みりん風調味料の食塩相当量は0.2gです。
3.× 淡色辛みその食塩相当量は12.4gです。
4.× こいくちしょうゆの食塩相当量は14.5gです。
5.○ うすくちしょうゆの食塩相当量は16.0gです。

 

問題53

次の食品のうち、嚥下障害のある高齢者にとって最も注意が必要なものを1つ選びなさい。

1.豆腐のあんかけ
2.煮こごり
3.バナナペースト
4.カステラ
5.アイスクリーム


答え:正解 4

1、2、3、5 × いずれも水分が多く嚥下しやすい食品といえます。
4.○ カステラは、口中で唾液とまざることで粘性が高くなり、嚥下障害が起きやすくなります。

 

問題54

選択とアイロンがけに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.綿の洗濯は、中性洗剤が適している。
2.レーヨンの洗濯は、酸性洗剤が適している。
3.ポリエステルの洗濯は、短時間での脱水が適している。
4.麻のアイロンがけは、低温が適している。
5.絹のアイロンがけは、高温が適している。


答え:正解 3

1.× 綿は、丈夫な繊維であり、肌着など汚れが付きやすい衣類に使われることが多いことから、中性洗剤よりも汚れ落ちがよい弱アルカリ性洗剤が適しています。
2.× レーヨンの原料は木材パルプであり、水で縮み、しわになりやすい性質があることから、洗濯は中性洗剤を使って短時間で手早く行うようにします。
3.○ ポリエステルはしわになりやすく、洗剤では、短時間での脱水が適しています。
4.× 麻はしわになりやすく、しわも取りにくいので、アイロンがけは、湿気のある状態で高温でかけるといいです。
5.× 絹は熱に弱く、アイロンがけは、中低温が適しています。

 

問題55

片麻痺のある在宅高齢者の転倒予防に配慮した住環境に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.夜間の移動に配慮して、足元に光源を設ける。
2.立ち上がりのために、床と水平は手すりを設ける。
3.麻痺のある側に広く空間を取るように、ベッドを配置する。
4.床からベッドのマットレス上部までの高さを、60cm程度にする。
5.敷居の段差を、じゅうたんで覆って解消する。


答え:正解 1

1.○ 夜間の移動に配慮して、足元に光源を設けることは、片麻痺のある在宅高齢者の転倒予防に配慮した対応といえます。
2.× 床と水平な手すりよりも床と垂直または、L字型の手すりのほうが立ち上がりやすいといえます。
3.× 麻痺側よりも、健側に広い空間をとったほうが動作を容易にしやすいです。
4.× 床からベッドのマットレス上部までの高さは、高齢者が足底を床につけて安定して座れる高さとしては45cm程度が好ましく、60cmでは高すぎると考えられます。
5.× 敷居の段差を、じゅうたんで覆うと段差が分かりにくくなり、かえって危険な状態になりかねず、好ましくありません。

 

問題56

高齢者や障害者の住環境に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1.シルバーハウジングの生活援助員は、日常的な身体介護を主たる業務とする。
2.ユニット型特別養護老人ホームは、簡易な流し・調理設備を設けた共同生活室をユニット単位で整備することが望ましい。
3.介護保険制度による、住宅改修費は、9割相当額が前払いで支給される。
4.「誰にとっても使いやすい」ユニバーサルデザインの考え方は、「障壁を除去する」バリアフリーの考え方より先に普及した。
5.特殊寝台は、介護保険における福祉用具購入費の支給の対象となる。


答え:正解 2

1.× シルバーハウジングとは、高齢者向けの公的賃貸住宅供給事業であり、生活援助員(ライフサポートアドバイザー)が生活相談、安否確認、一時的な家事援助、緊急時の対応等の日常生活支援サービスを提供するものです。日常的な身体介護は原則として行いません。
2.○ ユニット型特別養護老人ホームは、より自律的な日常生活を営むことを支援するものであり、簡易な流し・調理設備を設けた共同生活室をユニット単位で整備することが望ましいとされています。
3.× 介護保険制度による住宅改修費は、9割相当額が後払い(償還払い)で支給されます。自己負担額は1割です。また、対象となる工事費用の上限額は、20万円となっています。
4.× バリアフリーの考え方は、1974年、国連の障害者生活環境専門家会議で提案された、ユニバーサルデザインの考え方は、1990年代初頭、米国でADA法(障害を持つアメリカ人法)が議論され始めたころに登場したものです。
5.× 特別寝台は、介護保険における福祉用具購入費の支給の対象外です。

 

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