老人福祉論

問題9

一人暮らし高齢者に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.「国民生活基礎調査(平成20年)」によると、65歳以上の者のいる「単独世帯」の数は、平成7年に比べて4倍になった。
2.「国民生活基礎調査(平成20年)」によると、65歳以上の者のいる世帯構造別の構成割合は、「単独世帯」、「夫婦のみの世帯」、「三世代世帯」の順に多い。
3.「世帯類型に応じた高齢者の生活実態等に関する意識調査」によると、一人暮らし世帯では、緊急時の連絡先に「となりの近所の人」と答える者が最も多い。
4.「日本の世帯数の将来推計」によると、2030(平成42)年には、世帯主が65歳以上の世帯のうち単独世帯の割合は、4割近くまで上昇すると見通される。
5.「日本の世帯数の将来推計」によると、2030(平成42)年には、世帯主が65歳以上の単独世帯における男性の世帯は約440万世帯、女性の世帯は約280万世帯になると見通される。


答え:正解 4

1.× 「国民生活基礎調査(平成20年)」によると、65歳以上の者のいる「単独世帯」の数は、平成7年に比べて約2倍に増えています。
2.× 「夫婦のみの世帯」、「単独世帯」、「三世代世帯」の順位になります。これは「平成25年国民生活基礎調査」でも同様です。
3.× 「世帯類型に応じた高齢者の生活実態等に関する意識調査」(平成17年)によれば、緊急時の連絡先は、一人暮らし世帯の場合、「隣近所」ではなく「娘」と「息子」がほぼ同率で、「兄弟姉妹」がこれに続いている。
4.○ 日本の世帯数の将来推計」(平成20年3月推計)によると、2030(平成42)年には、世帯主が65歳以上の世帯のうち単独世帯の割合は、4割近くまで上昇すると見通されます。さらに、平成20年4月推計によれば、2035年には46都道府県で30%以上となり、9糖道府県では40%を超えるとしています。
5.× 世帯主が65歳以上の単独世帯では、男性の世帯数よりも女性の世帯数が上回っています。

 

問題10

老人福祉法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.平成2年の改正によって、社会的活動への参加が基本的理念に盛り込まれた。
2.老人福祉法による福祉の措置は、介護保険制度の創設に伴い廃止された。
3.養護老人ホームの入所要件は、要介護認定を受けていることである。
4.高齢者専用賃貸住宅は、老人福祉法に規定されているものである。
5.有料老人ホームは、老人福祉施設の一つである。


答え:正解 1

1.○ 老人は、その希望と能力に応じ、適当な仕事に従事する機会その他社会的活動に参加する機会を与えられものとすると定められています。→老人福祉法第3条第2項
2.× 老人福祉法による福祉の措置は廃止されていません。→老人福祉法第4条他
3.× 養護老人ホームの入所要件は、「経済的・環境的の理由などから自宅での生活が困難な者」であり、医療機関ではないことから入院加療を要する場合は入所できません。
4.× 高齢者専用賃貸住宅は「高齢者の居住の安定確保に関する法律」に基づくものです。
5.× 有料老人ホームは、老人福祉施設には該当しません。→老人福祉法第5条の3・第4章の2

 

問題11

介護保険の給付に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.医療保険に加入していない40歳以上65歳未満の者は、給付を受けることができない。
2.加入している保険者の管轄区域を住所としていない者は、その保険者から給付を受けることができない。
3.保険料を1年以上滞納している者は、給付を受けることができない
4.介護給付は、要介護を認定されるまでは受けることができない。
5.予防給付を受けようとする者は、要介護認定を受けなければならない。


答え:正解 1

1.○ 介護保険第2号被保険者とは、医療保険に加入している40歳以上65歳未満の者です。医療保険に加入していないと給付を受けることができません。
2.× 保険者の管轄区域に住所がなくても、保険者から給付を受けることができる住所地特例があります。
3.× 保険料を1年以上滞納している場合は、介護サービス費用は一旦全額自己負
担となりますが、その後、保険給付分(費用の約9割分)が払い戻されます。また、滞納の程度によっては、払い戻しの際に未納分が差し引かれたり、自己負担割が引き上げられます。
4.× 事情によっては要介護認定前に介護サービスを受けることができます。ただし、後の認定結果によっては保険が適用されず、全額自己負担となることもあります。
5.× 予防給付を受けようとする者は、要支援1または要支援2の認定を受けなければなりません。

 

問題12

介護保険制度における介護福祉士の位置づけに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.訪問介護は、「介護福祉士その他政令で定める者」によって行われる。
2.訪問介護費の特定事業所加算では、介護福祉士の配置が義務とされている。
3.介護福祉士の配置を要件とした施設介護サービス費の加算はない。
4.小規模多機能型居宅介護は、介護福祉士1人以上の配置が要件である。
5.福祉用具専門相談員になるには、介護福祉士も「福祉用具専門相談員指定講習」を受けなければならない。


答え:正解 1

1.○ 介護保険法には、訪問介護は、介護福祉士その他政令で定める者によって行われるとされています。→介護保険法第8条
2.× 特定事業所加算の算定要件では、訪問介護員の総数のうち、介護福祉士の占める割合が3割以上などとされており、介護福祉士の配置が義務づけられているわけではありません。
3.× 介護福祉士の配置を要件とした施設介護サービス費の加算には、サービス提供体制強化加算があります。これは、介護職員の総数のうち、介護福祉士の占める割合が100分の50以上の場合に介護給付費の算定が加算されるものです。
4.× 小規模多機能型居宅介護には、介護支援専門員などの配置基準はありますが、介護福祉士1人以上の配置は要件とはされていません。
5.× 介護福祉士、義肢装具士、保健師、看護師などは、福祉用具専門相談員指定講習を受けなくても福祉用具専門相談員になることができます。

 

問題13

市町村介護保険事業計画に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.市町村地域福祉計画と一体のものとして策定する。
2.市町村介護保険事業計画には、各年度における介護保険サービスの種類ごとの見込量を定めることとされている。
3.都道府県知事は、市町村介護保険事業計画のための参酌標準を定める。
4.市町村介護保険事業計画を策定する場合、被保険者の意見を反映させる措置を講じなくてもよい。
5.市町村介護保険事業計画は、5年に一度見直す。


答え:正解 2

1.× 介護保険法では、市町村介護保険事業計画は、市町村地域福祉計画などと調和が保たれたものでなければならないとされています。→介護保険法第117条第5項
2.○ 市町村介護保険事業計画には、各年度における介護保険サービスの種類ごとの見込量を定めることとされています。→介護保険法第117条第2項第2号
3.× 市町村介護保険事業計画のための参酌標準は国が定めるものであり、都道府県知事が定めるものではありません。
4.× 市町村が、市町村介護保険事業計画を変更しようとするときは、あらかじめ、被保険者の意見を反映させる措置を講ずるものとされています。→介護保険法第117条第6項
5.× 市町村介護保険事業計画は、3年を1期とする当該市町村が行う介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施に関する計画とされています。→介護保険法第117条第1項

 

問題14

利用者の居宅で訪問介護サービスを提供している際、利用者の仙骨部に褥瘡を発見した。訪問介護員の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.不十分な介護の原因と思い、「高齢者虐待防止法」により罰せられる旨、家族に説明した。
2.褥瘡の治療のために、近くの訪問看護ステーションに訪問を依頼した。
3.褥瘡の治療のために入院が必要な旨、家族に説明した。
4.介護をしている家族に、介護の様子や家族の心身の状況を聞いた。
5.居宅サービス計画の変更のために、サービス担当者会議を招集した。

(注)「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。


答え:正解 4

1、2、3 × 仙骨部は褥瘡ができやすい部分であり、家族に虐待の疑いをかけることは不適切です。また、訪問介護員だけの判断で、訪問介護ステーションの訪問や、入院を勧めるのではなく、速やかに、医療職に報告をして対応を講ずる必要があります。
4.○ 介護をしている家族に、介護の様子や家族の心身の状況を聞いて、症状を把握することは適切な対等といえます。
5.× 居宅サービス計画の変更のために、サービス担当者会議を招集するのは介護支援専門員です。

 

問題15

介護支援専門員に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.介護サービス計画を立案する国家資格である。
2.介護支援専門員になるには、相談業務経験が5年以上あることが必要である。
3.資格は更新性であるが、実務経験があり法令違反等がない者は、申請により更新される。
4.介護支援専門員でなくなった後は、秘密保持義務は課せられない。
5.利用者に特定のサービスを利用させることの対償として、居宅サービス事業者から金品の収受をしてはならない。


答え:正解 5

1.× 介護支援専門員は国家資格ではありません。
2.× 介護支援専門員になるためには、社会福祉士などの一定の資格を持って実務経験が5年以上あることが必要とされます。
3.× 介護支援専門員の資格は、5年ごとに更新されるが、都道府県知事が行う更新研修を受けなければなりません。
4.× 介護福祉士には、退職後も秘密保持義務があります。→社会福祉士及び介護福祉士法第46条
5.○ 利用者に特定のサービスを利用させることの対償として、居宅サービス事業者から金品の収受をしてはなりません。

 

問題16

公的年金制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.基礎年金は、老齢、障害の各基礎年金で構成される。
2.老齢基礎年金は、原則として20年の保険料納付期間を満たした人に支給される。
3.厚生年金と共済年金は、基礎年金に上乗せして給付する制度である。
4.基礎年金の国庫負担の割合は、平成21年度に3分の1に引き上げられた。
5.国民年金の第3号被保険者とは、被用者年金の被保険者である。


答え:正解 3

1.× 基礎年金には、老齢年金、障害年金、遺族年金の3種類があります。
2.× 齢基礎年金は、原則として25年の保険料納付期間を満たした人に支給されます。
3.○ 厚生年金と共済年金は、基礎年金に上乗せして給付する制度です。1階の基礎年金の上に2階の厚生年金や共済年金が上乗せされた形になります。
4.× 基礎年金の国庫負担の割合は、平成21年4月からの加入期間については、3分の1から2分の1の割合にまで引き上げられた
5.× 国民年金の第3号被保険者とは、第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者のことです。

 

問題17

日常生活自立支援事業に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.実施主体は、地域包括支援センターである。
2.専門員は、利用希望者に代わって、事業利用の契約を結ぶことができる。
3.生活支援員は、事業の利用者の支援計画を作成する。
4.生活支援員は、利用者の依頼によって、日常の金銭管理に伴う預貯金の払い戻し等を行うことができる。
5.利用料は、市町村が決定する。


答え:正解 4

1.× 日常生活自立支援事業の実施主体は都道府県・指定都市社会福祉協議会です。→社会福祉法第81条
2.× 日常生活自立支援事業の専門員は、利用者の相談や支援計画を作りますが、利用希望者に代わって、事業利用の契約を結ぶのは生活支援員です。
3.× 日常生活自立支援事業の利用者の支援計画は、実施主体である都道府県社会福祉協議会の自立生活支援専門員が作成します。
4.○ 生活支援員は、利用者の依頼によって、日常の金銭管理に伴う預貯金の払い戻し等を行うことができます。
5.× 利用料は、実施主体である都道府県社会福祉協議会が決定します。

 

問題18

脳梗塞で入院中の75歳のEさんが退院の予定となった。退院後の在宅生活支援における介護、医療専門職の連携・協働に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。

1.個々の専門職は、共通の目的と理念をもって支援する。
2.個々の専門職は、専門性をもって支援する。
3.個々の専門職が自由に意見を述べ合える環境をつくる。
4.介護専門職は、Eさんの生活支援の情報を各専門職と共有する。
5.医療専門職は、退院後もリーダーシップをとり続ける


答え:正解 5

1、2、3、4 × いずれも適切といえます。
5.× 退院後は、在宅支援の福祉専門職との関わりが中心となり、医療専門職が退院後もリーダーシップをとり続けることは適切ではありません。

 

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