社会福祉概論

問題1

平成12年の「社会福祉事業法等改正」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1.第一種社会福祉事業の経営主体から市町村が除外された。
2.第一種社会福祉事業の経営主体になれるものとして、株式会社が追加された。
3.身体障害者福祉法や知的障害者福祉法の基づく福祉サービスの利用は、措置制度から「支援費制度」へ移行することになった。
4.社会福祉法人設立に当たっての施設の規模や資産の要件が引き上げられた。
5.養護老人ホームの利用が、市町村による措置から施設と利用者の直接契約になった。

(注)「社会福祉事業法等改正」とは、「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律」のことである。


答え:正解 3

1、2 × 第一種社会福祉事業の経営主体は、国、地方公共団体、社会福祉法人であり、市町村は余外されていません。また、株式会社は追加されていません。→社会福祉法第60条
3.○ 身体障害者福祉法や知的障害者福祉法の基づく福祉サービスの利用は、支援費制度に改められました。これは、障害者が自らサービスを選択して利用する制度です。
4.× 社会福祉事業の充実のため、社会福祉法人設立の施設要件は緩和されました。
5.× 養護老人ホームへの入所は、市町村の行政処分(措置)で行われています。

 

問題2

生活保護と介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1.生活保護を受給中の介護保険第1号被保険者は、介護保険料を納付しなくてもよい。
2.40歳以上65歳未満の生活保護受給者で医療保険に加入していない者は、介護保険に加入することが義務づけられている。
3.生活保護を受給中の障害者は、必要とする介護の状況に応じて、生活保護から介護費用の支給を受けることができる。
4.介護保険施設の入居者は、生活保護が適用されない。
5.生活保護受給者の居宅介護は、福祉事務所の社会福祉主事が行う。


答え:正解 3

1.× 生活保護を受給中の介護保険第1号被保険者(65歳以上)は、介護保険を納付しなければなりません。
2.× 40歳以上65歳未満の生活保護受給者で医療保険に加入していない人は、介護保険の被保険者にはなれません。従って、生活保護の介護扶助から介護サービス・介護予防サービスを受けることになります。
3.○ 生活保護を受給中の障害者は、必要とする介護の状況に応じて、生活保護から介護費用の支給を受ける(介護扶助)ことができます。
4.× 介護保険施設の入居者も生活保護の対象となります。
5.× 生活保護者への居宅介護支援は、介護保険被保険者であれば介護保険法による指定サービス事業者、介護保険に加入していなければ生活保護法による指定サービス事業者が行います。

★生活保護法は、平成25年12月に改正が行われました。この改正により、仕事に就いて生活保護から脱却できたときに給付金を支給する就労自立給付金が創設されたほか、不正受給対策、指定医療機関の明確化などの医療扶助の適正化が行われました。

 

問題3

社会福祉法人に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1.法人は収益事業を行うことは認められていない。
2.法人設立の許可があれば、登記がなくても法人は成立する。
3.理事は、その法人の職員を兼務することができる。
4.法人は、必要に応じて監事を置くことができる。
5.入所施設を経営する法人は、解散することができない。


答え:正解 3

1.× 社会福祉法人も収益事業を行うことが認められています。→社会福祉法第26

2.× 社会福祉法人は登記を行わなければなりません。→社会福祉法第34条
3.○ 監事は、理事、評議員又は社会福祉法人の職員を兼ねてはならないと定められています。→社会福祉法第41条
4.× 社会福祉法人には、役員として、理事三人以上及び監事一人以上を置かなければならないと定められています。→社会福祉法第36条
5.× 社会福祉法人は、破産、合併、所轄庁からの解散命令などにより解散することができます。→社会福祉法第46条

 

問題4

社会福祉におけるサービス等の提供方法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.介護保険制度における保険給付では、福祉用具の貸与や購入費の支給は行われていない。
2.生活保護における生活扶助は、原則として金銭給付である。
3.概算払いとは、利用者が費用をいったん金額立て替え、後に利用者負担分を除いた分の払い戻しを受ける方式である。
4.償還払いとは、費用の見込み額を利用者に交付し、サービス利用後に清算する方式である。
5.契約制度の代表的な例として、児童福祉法による児童自立支援施設入所がある。


答え:正解 2

1.× 介護保険制度における保険給付では、福祉用具の貸与や購入費の支給は行われています。
2.○ 生活保護における生活扶助は、原則として金銭給付です。介護扶助・医療扶助は現物給付となります。
3.× 概算払いとは、あらかじめサービス費用の見込額を利用者に交付して、サービス利用後に清算する方式です。
4.× 償還払いとは、利用者が先にサービス費用を立て替えて支払い、その後、申請により、料金の払い戻しを受けるものです。
5.× 児童自立支援施設とは、犯罪や不良行為、その恐れがある児童を入所または通所させて指導を行う児童福祉施設であり、措置制度によるものです。

★生活保護法は、平成25年12月に改正が行われました。(問題2解説参照)

 

問題5

社会保障給付費に関する次の記述の空欄A・B・Cに該当する語句の組み合わせとして、正しいものを1つ選びなさい。

平成12年度と平成18年度の我が国の制度別社会保障給付費の構成比を比較すると、
( A )は平成12年度50.1%、平成18年度51.4%となっており、最も高い割合で推
移している。
次いで高い割合を示している( B )も18.7%から18.6%とほぼ同水準で推移してい
る。また、老人保健は、13.4%から11.6%とその割合をわずかに低下させている。
一方( C )は42.6%から6.7%と、その構成比を増加させている。

A      B      C
1.年金保険 - 医療保険 - 介護保険
2.年金保険 - 介護保険 - 医療保険
3.介護保険 - 年金保険 - 医療保険
4.医療保険 - 介護保険 - 年金保険
5.医療保険 - 年金保険 - 介護保険


答え:正解 1

正解は、A(年金保険)、B(医療保険)、C(介護保険)となります。
平成12年度と平成18年度の我が国の制度別社会保障給付費の構成比を比較すると、年金保険は平成12年度50.1%、平成18年度51.4%となっていて、最も高い割合で推移しています。次いで高い割合を示している医療保険も18.7%から18.6%とほぼ同水準で推移しています。また、老人保健は13.4%から11.6%とその割合をわずかに低下させています。一方、介護保険は4.2%から6.7%と、その構成比を増加させています。

 

問題6

市町村が保険者となる国民健康保険制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.傷病手当金の支給が義務付けられている。
2.一部負担金の割合は、年齢や所得にかかわりなく3割である。
3.健康保険とは異なり、出産育児一時金は支給されない。
4.保険料の算定は、世帯の負担能力に応じて応能負担方式によって統一されている。
5.高額療養費の自己負担限度額は、健康保険と同じである。


答え:正解 5

1.× 国民健康保険制度における傷病手当金は、任意の給付であり義務ではありません。
2.× 国民健康保険制度における一部負担金の割合は、6歳未満は2割、70歳以は2
割(一定所得者は3割)、それ以外は3割負担となっています。
3.× 国民健康保険制度には、出産育児一時金、葬祭費、移送費、傷病手当金などのさまざまな給付があります。
4.× 国民健康保険制度における保険料は、加入者の収入や資産に応じて計算される応能負担と、収入や資産に関係なく一律に計算される応益負担が組み合わされています。
5.○ 高額療養費の自己負担限度額は、健康保険と同じとなっています。

 

問題7

福祉・介護サービスの人材確保に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.「福祉人材確保指針」の見直し(平成19年度)では、ライフスタイルに応じた働きやすい労働環境の整備などが盛り込まれた。
2.「福祉人材確保指針」に基づき、国は3年に一度、介護福祉士の需給見直しを明らかにしなければならない。
3.「介護従事者処遇改善法」(平成20年)により、都道府県に福祉人材センターが設置されることになった。
4.介護報酬改定(平成21年度)では、介護従事者確保のための報酬の引き上げは見送られた。
5.外国人介護従事者の受け入れのため、介護保険法改正(平成20年)で出身国で医療又は介護の資格を取得していれば介護福祉士□取得者とみなすこととされた。

(注)1「福祉人材確保指針」とは、社会福祉法第89条による「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」のことである。
2「介護従事者処遇改善法」とは、「介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律」のことである。


答え:正解 1

1.○ 「福祉人材確保指針」は、社会福祉事業法に基づいて平成5年に告示されましたが、その後、平成19年に改定されました。指針では、福祉にかかわる人材の養成と従事者の資質向上が求められるとしています。
2.× 「福祉人材確保指針」には、介護福祉士の需給見直しを明らかにしなければならないという記述はありません。
3.× 福祉人材センターとは、社会福祉法に基づき都道府県知事の指定を受けて都道府県社会福祉協議会に設置されたものです。
4.× 平成21年度の介護報酬改定では、介護従事者の確保や処遇改善の緊急対策として報酬の引き上げが実施されました。
5.× 外国人介護従事者の受け入れに際しては、出身国で医療職や介護職の資格があっても、日本で実務経験を経て介護福祉士の受験資格を得ることになります。

 

問題8

平成19年の社会福祉士及び介護福祉法の改正の内容に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1.介護福祉士の行う「介護等」が、「入浴、排せつ、食事その他の介護」へと、より具体的に規定された。
2.欠格事由の規定が廃止された。
3.信用失墜行為の禁止の規定が廃止された。
4.新たに資質向上の責務が規定された。
5.介護福祉士の資格が業務独占となった。


答え:正解 4

1.× 平成19年の「社会福祉士及び介護福祉法」の改正では、介護福祉士の行う「介護」の定義や義務規定の見直しなどが行われました。
2、3 × 「入浴、排せつ、食事その他の介護」から「心身の状況に応じた介護」に改められました。→介護福祉士及び介護福祉士法第2条第2項
4.○ 「資質向上の責務」として、資格取得後の自己研さんが求められることになりました。→介護福祉士及び介護福祉士法第47条の2
5.× 介護福祉士は名称独占資格です。→介護福祉士及び介護福祉士法第48条

 

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